S&P 500配当貴族指数とは?

2月2日に野村アセットマネジメントが運用する「野村インデックスファンド・米国配当貴族指数」のヘッジあり、ヘッジなしの両ファンドがつみたてNISA対象商品に追加された。

この配当貴族指数とは何だろうか。

この商品のパフォーマンスはどうだろうか。

詳しくみてみよう。

S&P 500配当貴族指数とは

S&P500とは、S&Pダウ・ジョーンズ・インデックス社が公表している、米国株式市場の株価指数のひとつです。

ニューヨーク証券取引所やNASDAQに上場している代表的な500銘柄の時価総額を元に算出され、米国株式市場の時価総額の約80%をカバーしています。

 

S&P 500配当貴族指数とは、このS&P 500指数構成銘柄のうち、以下を基準に作成されたインデックスになります。

■ 25年以上連続で増配している銘柄が対象
■ 時価総額30億米ドル以上
■ 各銘柄のウェイトは均等投資、幅広い業種に分散
■ 現在は64銘柄で構成(2023年1月末)

 

この指数の詳細説明はこちらのリンクを見て下さい。

S&P 500配当貴族指数 | S&P ダウ・ジョーンズ・インデックス

銘柄のイメージ

ではどんな銘柄が入っているか、以下でイメージしてみて下さい。

イメージとしては世界に展開しているグローバル企業で、ブランド力があり、主に個人の生活に欠かせない商品やサービスを提供している企業のイメージです。

景気の波に左右されず、業績が安定しており、安定配当を出す力がある企業です。

パフォーマンス(指数グラフ)

1989年12月末〜2022年5月末までの約32年間のパフォーマンス比較です。

金色がS&P500配当貴族指数、シルバーがS&P500指数になります。

配当込みのトータルリターンでは、S&P500配当貴族指数の方が高いパフォーマンスを出しています。

ファンド比較

今回の「野村インデックスファンド・米国株式配当貴族」とS&P500のインデックスファンドを比較してみましょう。

(出所:モーニングスター)

5年までのパフォーマンスしかありませんが、シャープレシオを見る限り、配当貴族指数の方がパフォーマンスが良いように思えます。

特に、直近1年の下落相場時には、強いパフォーマンスを発揮しています。

 

配当貴族指数は、25年以上連続して増配している銘柄のみで構成されていますので、相場下落時には強いという理由がわかると思います。

ファンドのコストはS&P500指数よりやや高めになりますが、パフォーマンスが良いので、コストは相殺されるでしょう。

結論

中長期的の積立投資であれば、銘柄としては有望です。

シャープレシオで見ても、これまで見てきたインデックスファンドやアクティブファンドよりも高いパフォーマンスを出す力があります。

特にこれからは利上げ局面で、世界的な景気後退が予想されるので、配当貴族指数の力が発揮される場面かと思います。

 

ちなみに、今回為替ヘッジ型も追加されましたが、為替ヘッジはコストがかかるので、長期投資には向きません。

為替ヘッジ型ではない方の銘柄で投資をしましょう。